ザ・パーマネンツ、全曲リスト&ひとこと解説

作曲時のエピソード等も交えた、田光マコトによる全曲解説!


<シングル「センチメンタルで行こう!」>

センチメンタルで行こう!
記念すべきメジャー第一弾シングル(・・・2枚しか出してないけど)。
「あの娘は今頃どこで何をしてるんだろうか?借りたままの小説もすっかり部屋に馴染んでる」というフレーズが気に入ってる。

サンキュー・ラブ 
一聴してビートルズ(笑)。覚えやすいサビということでサンキュー・ラブ。

愛のロケット
王道のロックン・ロールがやりたくて書いた初期の曲。ラストの曲やセッションでよくやってたな~。


<アルバム「涙のミラーボール」>

心に咲く花 
パマネンを結成する前に作った曲。この曲を唄いたくてバンドを結成したと言っても過言ではない・・・!?

男のロマン
恋愛以外の題材を唄にしたくて歌詞を書いた。スケールのでかい曲だな~。

ラジオとチョコレート
中期キンクスやトッド・ラングレンに影響されて作った変なコード進行の幻想的な曲です。

1968〜ヒッピー達への鎮魂歌
'68年は俺が生れた年。その年に生れた音楽は凄かった。
なんてったてビートルズがホワイト・アルバム、ストーンズがベガーズ・バンケットを出した年だからね。

カマーン・ブルース 
ハード・ロックです。なんてったってメタル大好き少年だったからね(笑)。
でも今やってるバージョンはちょっとファンキーなアルバムとは別アレンジ。

踊れ!若者達!!
「センチ~」の次にセカンドシングルで出したかった。結局出なかったけど(笑)。
でもパマネンの音楽性を結構素直に現した曲だと思います。

サンデー・モーニング 
前ベーシスト、アニイの書いた曲。デモを最初聴いた時は何てヘンテコリンな曲だ・・・と思ったけどやってみたら名曲でした。

輝ける日々
友人が恋人と別れた時にまるで自分の事のように悲しくて唄にしました。歌詞を書きながらツ~ンときちゃった。

Oh! MY BABY 
いわゆるラブ・ソングですな。

果てしなき旅人
初代ギタリスト、宇野大先生の書いた曲。このころ俺は四国に一人旅に行ったんだけど、それをイメージして書いたのかな?


<オムニバス「ヤング・ロック名盤>

小さな未来
この曲はコードを2つしか使わないでどこまで作れるか挑戦した曲。
ライブで歌詞は間違えるけどコードを間違えることはまず無いね!!

月の浜辺の物語
メロディもコード進行も我ながらよくできた曲だな~と思う。自画自賛でスイマセン。

グッ・ナイト
ヤング・ロックVol.1でみんなでセッションした曲。あのオムニバスCDの一体感は本当に忘れられない感動でした。

ジョニーの夏。
ストーリー性を持たせた映画のワン・シーンのような歌詞がお気に入り。

ハロー・マイ・ラブ 
もろジョン・レノン節ですな。たま~にこういうのがやりたくなる。コーラスが大変なのでなかなかライブでやれないのが難。


<配信のみ>

湯上がりエナジー 
SONG WRITE SHOWというTV番組用に温泉をテーマに書いた曲。どうしようかと悩んだ結果、歌謡曲とロックの融合に辿り着いた。
こーゆーのがやりたかった!俺のルーツは歌謡曲だったのね!!と新たな発見をさせてくれた今の歌謡路線のキッカケになった曲。


<アルバム「モナムール69」>

魅惑のファッション・ガール 
「湯上がり~」で発見した歌謡路線をさらに突き詰め、更にジャズやファンクなんかのルーツも取り入れてこのバンドならではの音になった。
パマネンの代表曲のひとつと言ってもいいでしょう。

恋はワン・ツー・スリー 
とどまることを知らない歌謡路線第3弾。やっぱジュリー大好き!!

シネマ・ヌード
唄い方に新たな発見をした曲。大声張り上げて唄うだけじゃないんだな・・・ってのがようやく解ってきたね。

モナムール69 
そういえばライブでやったことないな~。メンバーそれぞれの音をサンプリングして組み上げたインスト。

真夏のランデヴー 
男女のデュエット・ナンバーをやりたくて書いた曲。ちょっとコミカルだけど渋い所もあったりしてお気に入りのナンバー。
唄ってても楽しい。

イエロー・バード
なんとなく鼻歌から作った。普段曲を書く時は「よしやるぞ!」って書くんだけど、これはめずらしく自然にできちゃった曲。


<シングル「愛のマッスル」>

愛のマッスル
この歌詞を書くためにコミック本全部揃えちゃったもんね。サビはすぐ出来たけど他の部分は何度も作り直した。
初めてTVから流れてきたときはやっぱり感動したね!!

キン肉 Rock'n Roll
「マッスル」と同時進行で作ってた曲。
こりゃ~ねぇだろうと思いながらもふざけて作ったら以外に気に入られちゃってカップリングになった(笑)。


<アルバム「ゴールデン・ヒット・パレード」>

黄色い太陽
歌謡ロック路線の第一回集大成ですかね。アナログ・シングルも作っちゃったもんね。

ステレオ・ソウル・ナイト・クラブ
実は元々郷ひろみのアルバム用に書いた曲なのだ。結局ボツっちゃったけどパマネン流にリメイクした。

シャルマンの夜
譜面にするととんでもないことになる変拍子バリバリのナンバー。これを作った頃メンバーチェンジが激しくていちいち説明するのが大変だった(笑)。

原宿レイン
'80年代の若者の街、原宿をイメージして作った曲。当初は俺が女になりすまして唄ってたが、カヨのボーカルで新しく生まれ変わった。
アルバムではドゥ・ワップ風のコーラスも入れてみました。

情熱
こーゆー女の歌詞って何か自然に唄えちゃうんだよね~。俺オカマなのかな?アレンジにすごく悩んだ曲だけど完成度の高い曲になったと思う。

マロニエの木の下で
久々に書いたスローなナンバー。バラードを書く時は書きながらツ~ンときたらOK。 もちろんこれもツ~ンときたよ。


<アルバム「トーキョー・ダンディズム」>

唇にピストル
ハードボイルドなスパイ映画をモチーフに作られた曲。もちろんパマネンが演ると松田優作チックなイメージももれなく付いてくる。と言うわけでSHO-GUNやCREATIONを彷佛させるサウンドメイキングもGOOD。

マダム45
渋谷青い部屋のオーナー/シャンソンシンガーの戸川昌子さんに捧げた曲。実際の年令は遥かに上だと思いますが(笑)。絶妙な掛け言葉でライブでも映えるダンス・ナンバー。

マイタイ・サンセット
心地よい循環コードと爽やかなブラス・セクションが冴える曲。茨城・栃木放送「Dream factory」EDテーマ。プロモーション・ビデオも製作されCATV、スカパー等でも放映予定。

トーキョー・ダンディズム PartI
造語を含む漢字のみでAメロが構成され、日本語に聞こえるサビは実は英語という歌詞の世界に新たな試みを施した曲。角川映画と桑田佳祐の影響がこんな形で出てしまった佳曲。

コバルト色の涙
沢田研二の影響がこんな形で出てしまった。ジュリーのダンディズムと華やかさ、哀愁の全てを集約。キャッチーなSAXとツインギターによるオブリも決め手。

音狂のテーマ
ベースTOMの店"BAR音吉"のオープンを祝ってセッションして作られたインスト。音狂=OTO-KICHI。エロティックなコーラスは11PMやウィーク・エンダーのイメージ(?)。

潮騒のブルース
アルバムに一曲は欠かせない存在となった紅一点、カヨのリードボーカル曲。パマネンの真骨頂とも言える哀愁のメロディーが冴え渡る。

貴方がすべて
パマネン流エセJAZZ(笑)。この曲も夜のお洒落な酒場が舞台。飲みながら演奏したい。

トーキョー・ダンディズム PartII
初めて作詞をメンバー以外のDJ-akiこと小田切明広に依頼し、スカを基調としたリズムと田光節が見事に調和した今迄のパマネンには無かった曲調。

愛しのシュガー~Merry X'mas & I Love You
'02年暮れにX'masプレゼントとして無料配付されたCD&インディーズロックマガジンの付録CDにも収録。今回は新たに録音し直され、前回産休中だったSAXカヨも復帰してのバージョン。


<アルバム「ヤンレコ・トライアングル」>

すてきなトランスポーテーション 
(作詞/作曲:桑田佳祐 唄:The PERMANENTS)
伝説のブラス・ロックバンド"スペクトラム"のギタリスト、西慎嗣のソロ・アルバム「NISHI」('80年)より。桑田佳祐が初めてプロデュースした作品。爽やかにレイドバックしたパマネン流A.O.Rアレンジ。

Super Folk Song
(作詞:糸井重里/作曲:矢野顕子 唄:石田洋介)
コピーライターとして有名な糸井重里の唯一のアルバム、「ペンギニズム」('80年)に収録された楽曲。'92年に作曲の矢野顕子本人がピアノの一本の弾き語りでこの曲を救い出し、アルバム・タイトルにもなった曲。おそらく本アルバムでは最も原曲とは解釈の違う仕上がりになった。

愛して
(作詞/作曲:浜田省吾 唄:浜ユウスケ) 
原曲はゴッド・オブ・ジャパニーズ・ソウル、和田アキ子。シングル「ひとり酔い」のB面として'79年にリリース。実はこの曲、今も根強い人気を誇るテレビ時代劇"必殺シリーズ"の一幕「翔べ!必殺うらごろし」の主題歌として起用されていた。ファンキーなディスコ調ナンバー。

愛・イッツ・マイ・ライフ
(作詞:吉田美奈子/作曲:山下達郎 唄:石田洋介)
アン・ルイス'79年のヒット曲「恋のヴギ・ウギ・トレイン」のB面。メロウなA.O.Rナンバーで石田洋介のボーカルも素晴らしい。彼にとっては初の女性詩なのでは?

追憶のメリージェーン
(作詞/作曲:田光マコト 唄:The PERMANENTS)
ザ・パーマネンツのオリジナル・ナンバー。'80年代にザ・ベストテン等、お茶の間を賑わせていたロックをイメージして書いた曲。

朝焼けが消える前に
(作詞/作曲:荒井由実 唄:浜ユウスケ)
76年石川セリのアルバム「ときどき私は...」に収録されたナンバー。ファンにとっては"ユーミンにセルフ・カバーして欲しい曲ナンバー・ワン"だそうだ。歌謡曲からニューミュージックへと進化した浜ユウスケの新しい一面が伺える。

A.B.C.D.
(作詞/作曲:井上陽水 唄:石田洋介)
全曲井上陽水の作詞・作曲による沢田研二'82年のアルバム「MISCAST」に収録。後に井上陽水もセルフカバー・アルバム「9.5カラット」('84年)に収録され、陽水がジュリーに提供した曲のなかでもひときわ陽水色が光ってていた曲。アルバム中唯一ダビングなしの一発録りブルース。

おしゃべりルージュ
(作詞/作曲:近田春夫 唄:The PERMANENTS)
平山三紀が"平山みき"と改名し、近田春夫のプロデュースでニューウェーブ路線に挑戦した名盤「鬼ヶ島」('82年)に収録。
平山美紀といえば筒美京平作品が有名であるが、作者の近田春夫は言わずと知れた大の歌謡曲ファン。その彼が平山みきというシンガーを通して筒美京平に勝負を挑んだ作品。本アルバムではカヨがボーカルを担当。

哀愁のコニーアイランド
(作詞:森雪之丞/作曲:大瀧詠一 唄:浜ユウスケ)
山口百恵'80年発表のアルバム「メビウス・ゲーム」に収録。御存じ"NAIAGARA TRIANGLE"の発起人、大瀧詠一の作品であるが、この人ほど一聴して作者が解るサウンドを作る人も他にいないのではないだろうか。本作ではスチールギターをフィーチャーして大人のハワイアン・ジャズ風に仕上がっっている。

偶然の列車
(作詞/作曲/唄:石田洋介)
石田洋介のオリジナル・ナンバー。ここ数年の石田の作風とは一風変わったストレートなビートだが、決してガキのロックに終わらない所は流石。

ピロー・トーク・レビュー
(作詞:佐藤奈々子/作曲:佐藤奈々子・佐野元春 唄:The PERMANENTS)
ジャズ系シンガー、佐藤奈々子のアルバム「Pillow-Talk」('78年)に収録。佐野元春が「アンジェリーナ」でデビューしたのが '80年。そう、デビュー前に既に作家として起用されていたのだ。

あなたマイ・ラブ
(作詞/作曲:石田洋介・田光マコト 唄:浜ユウスケ)
アルバム・ラストを飾るのは、石田洋介と田光マコトが敢えて自分達では唄わずに作家としての力量に挑戦したスケールの大きなバラード。おそらく共作と呼ぶには理想的な仕上がりになったのではないかと自負しております。そしてこの曲を唄いこなせるシンガーは僕でもなく石田でもない、他ならぬ浜ユウスケしかいないのである。


<アルバム「ROCK THE MUSIC」>

ロック・ザ・ミュージック
狙いはロックバンドが演るディスコ・サウンド!パマネンらしいタイトルナンバー。プロモーション・ビデオも必見!!

灼熱のギター
ファズギターが本アルバムの70年代ロック的な色合いを最も象徴している曲。レコーディング中、真夜中に大音量でギターを弾いてしまい、近所から苦情を受けた事件が歌詞のアイデアとなった(笑)。

愛の行方
友達以上恋人未満の心情を唄った刹那系ラブソング。ハネたビートと音の隙間を聞かせるアレンジも聞き所。

一秒のキッス
一転してオールディーズな雰囲気を持った、夏らしいロックンロール・ナンバー。しかしパマネンが演ると50'sというよりもなぜか80'sようなリバイバル風になる。

ためいきはクレッシェンド
哀愁のコード進行と次々と転調する展開でためいきがクレッシェンドする感じを表現している。男と女のデュエットナンバーもパーマネンツの欠かせない要素なのだ。

Man-Go Blues
ファンキーなブルース・ナンバー。飲み屋のお姉ちゃんにハマっていく情けなくも誠実な男達への応援歌。強烈なユニゾンリフはスティービー・ワンダー meets ボブ・ディラン!?

ハワイアン・ハネムーン
タイトル通りのコテコテハワイアン。魅惑のムードコーラスと3番で聞けるハワイ語にも注目。

ジ・ゴ・ロ
仮タイトルは「GORO」。KAWAIのムーンサルト(三日月型のギター)を持ってロックを唄う野口五郎のイメージ(笑)。この曲を今の時代にやれるバンドはパーマネンツ以外にいないでしょう。

スロー・テキーラ
ベーシックトラックは即興でのセッションを編集し、組み立て直して完成された7分44秒の大作。ゲストキーボード、すみださとしのシンセサイザーも圧巻!

レディ・ジェーン
80'sの匂いを存分に感じさせる、爽やかではあるが切なくもある6/8拍子のロッカ・バラード。

MOON
パーマネンツでは初となるカヨのペンによる作品。しっとりとしたムードでアルバムの最後を締めくくる。